イメージ 1
(No244-2の続きです)

シリアとヒズボラがイスラエルに一番危ない、それにイランがいる。
とにかくシリアを倒すことによって、レバノンにいるヒズボラも倒れる、そうするとこの2つが無くなることによって、イランは孤立する。』

W「シリアの反政府勢力はイスラム原理主義と言われているが、それが分からない。アメリカは原理主義者との戦いをしていると見ているのだが。イランもそういう意味では原理主義者ではないか。」

メイ「アメリカはイランをイスラム原理主義の国と描きたいと思っているが、必ずしも原理主義者の国ではありません。イスラム国家だけどもイスラム原理主義者ではない。イスラム的な国を作っているけど、原理主義者ではない。もう一つは、今言っている原理主義者はどちらかというとスンニ派で、イランはシーア派です。この両派の間の宗派的な対立はあります。イランはシーア派でシリアの原理主義者はスンニ派だから。スンニ派のイスラム原理主義者の一番の敵はシーア派。湾岸の国々もスンニ派だから、サウジアラビアとかカタールが今、シリアの反対勢力をサポートしている理由とかリビアの反対勢力ををサポートした理由は、シーア派の国を倒そうとしているのが元にあります。」

W「いろんな意味でアメリカの世界戦略の中で、中東の力関係というのは作られているという理解でいいんだね。」

メイ「そうそう、シリア国内の今の状態は今までもあった状況で初めて起こった状況ではないんですが、それをアメリカなどがうまく利用した。それは地域的なジオポリティクスを動かすための政策的なことです。」

<リビアについて>
メイ『リビアの場合は東と西の部族対立があって、昔の王様は東の人で、亡くなったカダフィは西の部族で、ずーと憎しみはある。実は東から革命の動きが始まったけれど、東側の人の方が裕福なんです。だから金銭的な問題じゃないです、リビアの場合は完全に。
部族的な対立というのを、やっぱりアメリカとかヨーロッパがうまく利用したということです。
もう一つすごく大きいことがあります。それは、金の売買です。
リビアは叩かれる前の2010年末、アフリカ連合国家を作ろうとしていた。これからアフリカ大陸の中の資源を全て金で売買しようとした。資源を売った時に、アメリカが自由に刷っているドルではなくて、実物の金で売買することによって、アフリカは新たに発展し、平等に金を儲けることができる。アフリカは一番資源がある大陸なので、ヨーロッパとかアメリカに、ダイヤも石油もガスも全部利用されてきたけれど、金で売買することによってアフリカが金持ちの国になることができる。
それがやっと2010年に、みんなアフリカの国家の人たちが、王様も含めてOKして実現して行こうとなった。それが実現すると、アメリカとイギリスはものすごい大変になる。
カダフィは金の売買のリーダーシップを取っていた、だから狙われたんです。
リビアは民主国家じゃない、国会議員がいないと言われていましたが、実はリビアは昔のギリシャの民主主義と同じシステムを持っていて、国民の全員が集まって、国民の日常的なことで話し合いをして、必要なこと、嫌なこと、止めたいこと、やりたいことを話し合いの中で決めていたというのがあります。
だから私は国会議員のシステムよりいシステムだと思います。みんなで相談して、みんなで話して、みんなが納得したところでいろいろ変わる。ただ、一つ問題だったのは重要な政治的な結論はカダフィ政権、カダフィと周りの人たちが決めていたことです。
でもさっきのシリアの報告と同じように、メディアで報道されていたような、悪魔みたいな悪者がいて、お金だけ集めたというのはウソです。すごく大量のお金を隠していたというのもズルイ報道です。
リビアのお金は、あたかもカダフィが貯めていたような報道がされますが、あれは政府の投資などのお金で、リビアという国がいろいろなところに貯めていたお金で、カダフィのお金ではないんです。
要はリビアの国のお金を凍結したということです。アメリカなどは、反対勢力に武器をこのお金で売ったんです。今までリビアは何にもローン(負債)を持っていない国だったんです。でもこの戦争の後でリビアは初めて大量のローンを抱えてしまった。
何故なら反対勢力の人はバンバン武器を買って、さらに自分たちが政権を取りたいから、アメリカやイギリスの会社に「私たちが政権を取ったら貴方たちにこれをあげる、これをあげる」と約束した。だから戦争が終わった途端にいろんな国からディベロッパーから何から全部入ってしまった、ということです。』

メイさんのシリア取材報告を聞いて、テレビや新聞での報道について、改めて多面的な見方が必要と思った。
今後のシリア情勢の行方に注目していきたい。

(終)