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(No280-2の続きです)

(パワーポイントで説明)これは東京の方はなじみがないと思いますが、放射線モニタリングポストです。これは私が住んでいる小宮というところにあるモニタリングポストなんですが、上の掲示盤は1.936マイクロシーベルト/hです。実は下に見えるのがALOKAの線量計で、結構精度の高いものなんですが、3いくつになっています。こちらの方(モニタリングポスト)が公式に発表されている数字なんです。ところが、我々が測るとALOKAの線量になるんです。
例えば20ミリシーベルト以下になったら帰すと言っているんですが、これ(モニタリングポスト)を基準に判定しているんですよ。ですから、私は3・11以降ですね、国と行政はいかに住民を騙して、とにかく帰村させることにまい進しているかという話をさせていただきます。
今、飯舘村がどういう風になっているかという話を具体的に申し上げます。(パワーポイントで説明)これは3月16日の朝、私の家の前です。この3月15日から16日にかけての降雪が、飯舘村に放射性物質の大半を降り落としました。(パワーポイントで説明)これは3月22日の地方紙ですが、何と3月21日は飯舘村の簡易水道からヨウ素131が946ベルレル検出された日です。その日に、かの山下(俊一)先生はですね、健康上心配ないと言っていたんですよ。
実は我々は勝手にアンケート調査をしました。昨年の5月でした。村民1,500世帯くらいに向けて(調査して)、回収は576通だったと思いますが、「あなたの健康はどうですか」とお聞きしたら、「何となく悪い」とか「著しく悪い」というのが85%ですよ。仮設のストレスです。その結果、人が大勢死んだんです。飯舘村は除染によって復興はしません、と断言しています。実際に行われている除染は、住民が戻るための除染ではありません。それははっきり断言できます。除染業者のための除染です。何故ならば、飯舘村村民帰村の条件が何ミリシーベルトになったら帰すというものではありません。今、言われているのは、20ミリシーベルト以下はタバコの害よりも安全だから帰りなさい、仮設のストレスよりも安全だからということです。
(パワーポイントで説明)これは昨年7月の除染の風景です。このクソ暑い中、防護服を着て屋根の上に上がって瓦を雑巾で1枚1枚拭いているんですよ。これでは除染にはなりません。これでは仕事というか、動いているだけ、働いていないんですね。
(パワーポイントで説明)これは水田の除染です。1haから約1,000トンの、廃土が出ます。飯舘村は2,300haと言ってますから、230万トン、10トントラックで23万台(廃土が)出ます。どこへ置きます?今、仮置き場が問題になっています。
(パワーポイントで説明)除染しても元に戻るということですが、除染する前は4マイクロシーベルトくらいありましたから、除染すると劇的に下がります。でも10日もしないうちに線量が若干戻ってきます。2月16日に測っていますけれども、これは雪が遮蔽したせいです。結果的には、除染しても数か月経つと、除染前の数値まではいきませんが戻っていきます。国と自治体は、放射能の年間被爆線量1ミリシーベルトを達成出来ないと分かって、5ミリシーベルトにしました。でも、それも達成できないことが分かりました。最近言われているのは、年間20ミリシーベルト以下はタバコの害よりも低い、仮設のストレスよりも低いと言って、20ミリ以下になったところから帰村の話が出ている訳です。
(パワーポイントで説明)それを具体的に示す例がこれです(福島民友の記事)。伊達と川内の特定勧奨避難地域ですが、昨年の12月末で20ミリシーベルト以下になったから帰りなさい、3月には賠償を打ち切ります、ということです。こういうことが、一般的に福島では行われている。ところが、こういう話が東京だとかそういうところで、全く情報が流れていない。まさしくマスコミの情報操作というか、福島は過去のものということ。
ついこの間、仮設入居を1年延長しました。4年になります。
甲状腺がんの話をしたいんですが、もうすでに3人、疑いが7人ということで増えていますが、山下先生は福島第一原発由来ではないと断言しています。
最後に「原発は現在の人知では制御不能なプラントです。」ということで終わらせていただきます。』(拍手)

郡司『ありがとうございました。郡山に住んでいる義理の兄も時々メールが来るんですが、「今度、除染するので庭の土を5cm剥ぐ」と。「その土はどうするの」と聞いたら、行政から「どこか隅に置いてください」という指示が出た。除染じゃないと怒っていましたが、一番知っているのは福島に住んでいる人じゃないかと思います。』

※ 録音の書き起こしが終わったところから順次掲載して行きます。

(つづく)