「10・8山﨑博昭プロジェクト」が始動した。このプロジェクトは以下のような趣旨で始められた。
 
イメージ 1

 
(現在の羽田・弁天橋)

<10・8山﨑博昭プロジェクトとは>
1967年10月8日の「羽田闘争」は、わたしたちにとって忘れることはできませ ん。当時、ベトナム戦争に反対する学生たちは、佐藤栄作首相の南ベトナム訪問を阻止しようとして、羽田空港へ通じる橋に集まりました。そのときの激しい闘 いで、京都大学一年生の山﨑博昭君(18歳)が、弁天橋の上で亡くなりました。 1960年の安保闘争で国会議事堂前で亡くなった樺美智子さん(22歳)以来の、戦争に反対する学生運動のなかでの死でした。「10・8ショック」とも言われるほど、その影響は多方面に及びました。
一人の無名の若者の小さな死。その小さな死こそが、わたしたちにとっていまも大事です。あれから半世紀が経とうとしています。わたしたちは「10・8山﨑 博昭プロジェクト」を立ち上げました。 このプロジェクトは、半世紀という歴史的時間を経て、2017年に弁天橋の近くに山﨑博昭を追悼するモニュメントを作ること、この50年をふり返る記念誌を作ることを目的としています。
このプロジェクトは、日本が徐々に戦争に向かいつつある現在、山﨑博昭の名とともに、わたしたちがいまも、これからも戦争に反対し続けるという意志表示でもあります。みなさんのご賛同をいただけますよう、お願い申し上げます。

(「10・8山﨑博昭プロジェクト」ホームページより)

2017年が「10・8羽田闘争」から50年になるということで、追悼モニュメントと記念誌を作成することを目的としたプロジェクトである。
今年は、50周年の3年前になるということで、3年前イベントとして以下のような講演と映画の集いが開かれることになった、
 
【10・8山﨑博昭プロジェクト/50周年まであと3年 講演と映画の集い】
●日 時  2014年10月4日(土) 午後1時30分より(開場12時30分)
●会 場  「きゅりあん」6階第会議室 (品川区東大井5-18-1)
      (京浜東北線「大井町」駅東口下車 徒歩1分)
●参加費  1,000円
●内 容    講演「私の1960年代-樺美智子・山﨑博昭追悼ー」
        山本義隆 (科学史家・元東大全共闘議長)
    映画上映 「現認報告書」(1967年 監督:小川紳介)

イメージ 2

 
 
(「現認報告書」大阪自主上映会ポスター)

山本義隆氏が公の場で発言するのは極めて珍しい。さらに、あの時代との関わりを発言するのは、おそらく初めてではないだろうか。そういう意味では画期的な講演といえる。
 
<参加申し込み>
以下のメールアドレスあてに、お名前と参加希望と明記の上お申込み下さい。※定員になり次第、締め切りとさせていただきます。
 
イメージ 3

 
        (山崎博昭君)

このプロジェクトは山﨑博昭君のお兄さんである山﨑建夫氏の呼びかけにより始まった。
<山﨑建夫さんからのお願い>
1967108日、羽田弁天橋で弟・博昭が死んでまもなく50年になろうとしています。
1967年の50年前と言えば、第一次世界大戦があり、ロシア革命があり、米騒動のあった頃です。私には歴史の教科書でしか知らない出来事です。それだけの時間が経過しました。
当時ごうごうたる非難が浴びせられ、仲間に殺されたとフレームアップがなされ、弟は二度殺されました。当時国内外を問わずさまざまに闘われたベトナム反戦運動の中で、機動隊に衝突するという突出した闘いだったから。
私にとっては青天のへきれき。大きな渦に投げ込まれた感覚でしたが、しっかりと見極めなければならないという思いでした。
弟を良く知る高校時代の同級生を始めとして、当時羽田にいた人(自分が山﨑であったかもしれない人)、救援に携わった人々、自分はどう生きるのかと問い詰めた人々たちが、50年を機に、反戦運動に命をかけた若者の姿を後世にとどめたい、と声を上げてくれました。嬉しいことです。弁天橋のそばに小さな記念碑を建て、50周年記念誌を編もうと。
肉体の年齢は1811ヶ月で終えましたが、その意思と名は私よりも長く生きさせられたらと思っています。
一〇・八を心に刻み、それぞれの分野でご活躍の皆様と共に、50周年を迎えられたら、弟も喜んでくれるのではないかと想像しております。
個人の資格で、賛同人を募りたいと思っています。ぜひとも賛同人になって頂きたく、お願い申し上げます。
201474
山﨑 建夫
 
山﨑建夫氏の呼びかけにより、山﨑博昭君の高校時代の同級生を中心に17名の発起人が集まった。発起人は以下の方々である。
108 山﨑博昭プロジェクト〈発起人〉>
 山﨑 建夫 (山﨑博昭兄)
 北本 修二 (弁護士、大手前高校・京都大学同期生)
 佐々木幹郎 (詩人、大手前高校同期生)
 辻   惠 (弁護士、右同)
 三田 誠広 (作家、右同)
 宮本 光晴 (経済学者、右同)
 山本 義隆 (科学史家、元東大全共闘議長、大手前高校同窓生)
 上野千鶴子 (社会学者、京都大学同期生)
 鷲田 清一 (哲学者、京都大学同窓生)
 川村  湊 (文芸評論家)
金城  実 (彫刻家)
 高橋源一郎 (作家)
 福島 泰樹 (歌人)
 道浦母都子 (歌人)
 小長井良浩 (弁護士、当時遺族代理人)
 水戸喜世子 (十・八羽田救援会)
 山中 幸男(救援連絡センター事務局長)
 
このプロジェクトの詳細及び賛同の申込みはホームページをご覧ください。

10・8山﨑博昭プロジェクト