
(ブログの字数制限の関係で4つに分けてあります。No225-1から見てください。)
司会『ありがとうございます。最後に質問される方いますか。』
男性『今、お話をされていて日大闘争は究極の民主化闘争だった、勝利だったというふうにおっしゃっていましたが、民主化闘争をじゃあ完遂できたという理解でいらっしゃるのでしょうか』
眞武『あのね、完遂できた、その時に勝ち取れたかどうかという意味ではまったく勝ち取れませんでした。何ものも。
日大闘争というのはいつまで日大闘争だったんだろうというふうに、いろんな人の意見があるんですけども、僕は69年の9月にもう1回法経奪還、法学部と経済学部を奪還しようという闘争を組みます。これは非常に激しい火炎瓶闘争になって、御茶ノ水一帯で闘われた闘いですけども、そこまでが日大闘争だったんですけども、だから正、続、続々が本来は日大闘争にはあったですよね。
そこで何か直接勝ち取れたものは一つもありません。大学側は、それ以降、まったく学生の前に出てこない状態の中で、何かやれば機動隊が出てくるという中で、結局日大闘争というのは70年より後まで続いて収束していきますけども、僕は勝ったというのはその日大闘争を闘った誰ひとりとして負けたと思っている奴は一人もいないんですよね。これなんですよ、勝利ということは。
労働組合の運動じゃないんで、いくら賃上げ勝ち取りましたとか、解雇撤回勝ち取りましたという話ではないんでね、そういうのがまだね、今日も当時闘った日大の人たちも数多く見えますけども、誰一人負けたなんて思っている人はいないと思いますよ。』
司会『ありがとうございます。もう少しお話を聞きたいところですが、お時間の方が迫っておりますので、最後に私たち学生に向けて何か一言いただければな、と思います。お願いします。』
眞武『さっき日大闘争は究極の民主主義を求める闘いだったと言いましたけども、今も非常に民主主義というのは危ういものだと思います。本当にそれを求めて闘う人たちがいないとどうなるか分かりません。
一つの例えで言えば、今、経済産業省の前でテント村というのが出来てますよね。原発事故について追及している人たちがそこでがんばっています。
ちょうど昨日なんですけども、そのテントを自主撤去しろと、その日限が昨日の夕方の5時だったんですよね。そこで、話によれば700人くらい、僕もそこに寒かったですけど行ってきましたけれども、正しいことを正しい、こうあって欲しいということを、もし民衆が声を上げなかったら、次どうなるか、これからもあれだけの大事故を起こして原発なんかが危なくて人の命が関わっている問題ですら、民主党政権は日本じゃなくて外国に輸出するのは構わないだろうだとか、とんでもないことを言ってる訳ですよね。
だから、例えばそういう一つの事でも声を上げてなかったらどうなっていくか分かんないんだということだと思うんですよ。
もう一つ、これも昨日の事なんですけども、国鉄の分割民営化というのがありまして今のJRが出来ますよね。その時にJRに採用されなかった人が1,047人にいました。
その人たちのうちの3人が、また昨日から国会前で闘いを始めています。一人の方は1,047人の解雇者に合わせて昨日から1,047キロを走ると言って走っています。昨日50キロ走って、今も走っているはずです。
それから2人の元国鉄の労働者は、議員会館前でハンストを始めました。
こういう国のやることだからお上のがやることだから、長いものには巻かれろで何も言わないということが起こったならば、どこまでもこの日本は悪くなていくんじゃないかと思っています。
だから、別にここで原発闘争に皆さんが来てくださいとかという話をしようと思っている訳じゃなくて、是非こういう一つの機会、こういう68年ということを考えて企画された映画祭なんかの中で、本当に自分の考えを声に出して前に進んでいくということが、これからも必要なんじゃないかというふうに思っています。
それから最後になりましたけれども、もう一度この映画祭を企画された学生の皆さんや支持をいただいた教師の皆さんに感謝をいたしまして最後にしたいと思います。ありがとうございました。』
司会『ありがとうございました。これにて眞武善行さんの日大闘争、続日大闘争のトークイベントを終了させていただきます。眞武ありがとうございました。』
以上、トークイベントでの発言を紹介した。
この映画祭を契機に、若い世代が「あの時代」の意味を考え、今の時代に向き合っていくことを期待したい。
(終)