
(No281-2の続きです)
渕上太郎(経産省前テント広場代表)
『経産省前テント広場というところの代表ということになっております渕上と申します。昨日、明治公園で大きな集会が行われました。そして、そこでたくさんの方々がスピーチをされた訳ですけれども、多くの方々が、我々は福島を忘れてはならない、風化させてはならないということを発言されておりました。私も全くそのとおりだと思います。
今、福島で起きている一つの側面は、除染と復興。その除染は当事者自身が殆ど信用できていない、ただ単にゼネコンが莫大な金に群がって分捕り合戦をやっている、そういうものです。もちろん、その間に、不正な手抜き除染などというものがある訳ですけれども、政府や行政が何と言っているかというと、あの汚染された地域で、年間20ミリシーベルトを下回った場合、今、避難している人たちを帰還させる、帰還命令を出す。そして、また、それに応じない人は支援をしない、そういうことを決めつつあります。
ご存知のように、福島は何も終わっていない。4つの原発から引き続き高度の放射性物質がまき散らされているという、例えばそんな状態。あるいは4号基にいたっては、ちょっと大きめの地震が来ればひっくり返る、こんな状況が2年間続いているんです。
もちろん、除染によって多少見かけ上は線量が下がったりなんかするんです。そして多くのみなさんが、自分たちの故郷に、ふるさとに帰りたいと思っている。例えば、飯館村、あそこは誰も帰れないことになっています。しかし、既に百数十人の高齢者の方が、「私は仮設でストレスになるより、放射能があってもここにいたい」そういう気持ちで戻ってきているんです。私は、何ともそのことについて申し上げられないけれども、大変なんだな、ということだけは分かります。どっちがいいなどと簡単には言えない、それが今の福島の状況なんです。どうかみなさんも、その点で深いご理解をいただきたい、そのように思います。
さて、経産省前テントのことですが、これは、私どもが一昨年の9月に原発の再稼働に反対するということで、思わず建ててしまったテントです。あんまり意図的ではなかたんですが、原発反対運動を持続的にやっていく場、呼びかける場として、これを確立して、多くのみなさんのご協力を得て、今日で確か545日目になりますが(拍手)、建て続けています。私ども自身が、こんなにあそこで居座っているとは思いませんでした。けれども、今、こういう運動も、私たちの運動の全体の中の一つとして、重要な役割を果たしてきていると私は思います。そしてまた、同時に言わなければならないことは、この持続的な運動という意味でも、今日、この集会を主催している反原連のみなさんが昨年の3月から始めた、言う所の官邸前金曜日行動、金曜日の官邸前行動というのも、毎週、毎週やられてきています。一昨日は、今日の集会があるのでお休みということがありましたけれども、これから先も続くんですね。多くの心ある方々が、そしてまた原発に疑問を持つ方が、とにかく金曜日に官邸前、あるいは国会前に集まって反対という声と意志を表明する場となっている訳です。
私たちはこういう場を、原発反対は当然なんですが、我が国の正に民主主義の実践の場として、みなさんと共に守っていきたい。テントを撤去するようなさまざまな策動に、私たちは断固として抵抗していくつもりです。自らの意志で撤退することはありません。(拍手)これから先、長い反対運動、原発に疑問を呈する運動、廃炉に向かう運動が続くと思いますけれども、退かない、私たちは退かないのだ。そしてまた、諦めないのだということを誓い合って、3年目に入る偉大なる運動の前進につなげていきたいと思います。
どうもありがとうございました。』
デモコースは、日比谷公園を出発して各省庁を巡り国会議事堂まで行くコース。途中の経産省前で「無心」さんに声をかけられた。このブログにもコメントを貰っているが、ご自分のブログでも脱原発を訴えている方である。
4大学共闘は経産省前テントで離脱し、そこでインターを歌って一時解散。5時からの国会前大集会には元気のある人が参加することになった。
私は、夜に用事があったのでそこでリタイア。9日・10日とも人数は少ないとは言え、4大学共闘を中心としたメンバーは20数名が集会・デモに参加した。
今後もがんばりましょう!
(終)
※ お知らせ
伊達判決54周年記念集会「日米地位協定を問う!」
日時:2013年3月31日(日) 12時30分~16時30分
会場:東京しごとセンター地下2階講堂(JR「水道橋」駅徒歩5分)
資料代:500円
主催:伊達判決を生かす会