野次馬雑記

1960年代後半から70年代前半の新聞や雑誌の記事などを基に、「あの時代」を振り返ります。また、「明大土曜会」の活動も紹介します。

2016年12月

昨年5月28日、「ベ平連」の元事務局長、吉川勇一氏が逝去された。No390で吉川氏を追悼して、「週刊アンポ」第1号に掲載された「市民運動入門」という吉川氏の記事を掲載したが、この記事は連載記事なので、吉川氏の追悼特集シリーズとして、定期的に掲載することにした。
今回は「週刊アンポ」第11号に掲載された「市民運動入門」第11回を掲載する。
 
この「週刊アンポ」は、「ベ平連」の小田実氏が編集人となって、196911月に発行された。19691117日に第1号発行(1969615日発行の0号というのがあった)。以降、19706月上旬の第15号まで発行されている。

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【市民運動入門 第11回 表現の自由のための野蛮人とのたたかい 吉川勇一】(週刊アンポNo11 1970.4.6発行)
 本誌前号の(有)週刊アンポ社社告にあるように、警視庁による「週刊アンポ」印刷所への本誌ゲラ要求事件は重大である。

(注:社告は次の内容である。
「警視庁の言論の自由抑圧に抗議する
2月はじめ、警視庁公安部外事一課の竹谷孝治は、本誌「週刊アンポ」の印刷所を訪れ、印刷所の係員に警察官の肩書の名刺を示すとともに、市販前の本誌「週刊アンポ」第7号(自衛隊特集)の校正用ゲラ刷りの提出を求めた。印刷所側がそれは商業道徳上もできないと拒否すると、さらに、早目に製本された本誌の見本を要求し、第7号3部をもって立ち去った。
 この件にかんし、3月3日、本社を代表して吉川勇一が警視庁を訪れ、外事一課の磯貝誠課長代理に面会、抗議とともに事実関係を問いただしたところ、磯貝は竹谷孝治の印刷所訪問を認めたが、ゲラ刷りを要求したことはないと否定し、また見本刷りについては、「いろいろな話のついでに、印刷所が差上げます」といったので3部を貰ってきたのだとのべた。また、これは竹谷個人の行為ではなく、外事一課の方針として磯貝が竹谷に命じたものであること、また今後このような行為を引続きやるともやらぬともいえぬ、とのべ、さらに、警視庁外事一課の中にベ平連係りが設けられていることさえも認めた。
 本社は、こうした警視庁の言論活動への介入とその自由への圧迫の行為に強く抗議する。現在、公明党による出版活動圧迫が問題になっているが、今回の本誌への行為は、警視庁という権力機関が、その名において行ったものだけに、きわめて重大である。
 警視庁がどのように強弁しようとも、彼らが市販よりも10日も前に本誌の内容を知ろうとしてゲラ刷りを求め、そして「話のついでに」「任意提出された」として取次ぎ店にまわる以前の本誌3部を代金を払わずに持ち去ったことは事実であり、これこそ、事実上の事前検閲でなくてなんであろう。
 ましてや、その行為を警視庁の方針として公言し、今後の継続をも言外に匂わすにいたっては言語道断である。外事一課は、昨年10月10日の反安保大デモを口実として、翌11日、ベ平連事務所を強制捜索した際、捜査令状もなく本社編集部室をも鍵をこわして立入り捜索しており、本社はそれに対して不法侵入罪、職権乱用罪をもって告訴済みである。この警視庁による「週刊アンポ社」に対する引きつづく不当行為、言論の自由という基本的人権に対する侵害行為にたいし、われわれは再度声を大にして厳重抗議するとともに、全国多数の読者のみなさんにその事態を報告し、ともに警視庁への抗議の行動をおこされるよう訴える。
 われわれは今後も、いかなるささいな権利の抑圧、侵害をもみのがさず、本誌の言論活動を通じても、また本社員一人ひとりの活動を通じても、それをはねかえし、「安保フンサイへ、人間の渦巻きを」つくるため努力するものであることを、ここに表明する。
1970年3月23日 有限会社週刊アンポ社」)
             
 私は3月20日、週刊アンポ社から秦野警視総監あての抗議文をもって警視庁を訪れた。外事一課の2人の刑事が私に会った。抗議文を提出しようとしたら、抗議など受ける筋合いはないといって受け取ることを拒否された。私が、「なにもこの文はあなたがたにあげようというのではないのだ、警視総監あてのものだから渡してくれればいい」というと、「私たちは子供の使いじゃない、警視総監も私たちも立場は同じだ、そんなものは受け取れない。私たちは国家の仕事をしていて忙しい身体なんだ。用がそれだけなら席をたちますよ」という大変な答えが返ってきた。とにかくケンモホロロというのはこういうことなんだろう。とりつくしまもない、というのかもしれない。私はあらかじめ名刺を出していた。そこで二人の名前をうかがいたいと聞いた。一人は「吉川さん、私のことはとっくにごぞんじでしょう」といった。たしかに彼は知っている。アンポ社への不法侵入罪、職権乱用罪で私たちが告訴している相手、木下恵刑事である。「あなたは?」私はもう一人に聞いた。「いう必要はない。」「どうしてですか?私のほうは名のっているのですよ。」「必要ないから必要ない。」もう滅茶苦茶である。
 「意味論入門」という本で片桐ユズル氏は未開民族の中に、事物と名称を同一視して、名前を知られると命をぬきとられると思い込んでいる種族のあることをのべている。そして片桐氏は、こういう思い込みは往々にしてわれわれの間にもみられると指摘し、それは原始的心性なのだと書いている。まったくこの刑事氏は、名乗ることは国家の仕事で忙しい日本警察官にとって、一大恥辱であるかのごとき様子でかたくなに名をいうことを拒否した。黙秘権ていうのはこんな時にも通用するのかな?
 
<表現の自由の根本>
 ところで、私が今回いいたいことは、言論・出版・表現の自由の根本のことである。警視庁は、職権をもって強制的に「週刊アンポ」をとってきたのではないので、印刷所がくれるといったから貰ってきたまでだ、と強弁している。そして、それが一体なんの言論弾圧なのかと開きなおっている。そうだろうか。たとえば、印刷所に一般の読者が訪ねて、早く読みたいから市販前の見本刷りをくれと頼んだら、印刷所側はどうしただろう?あと3日もすれば店頭に出るからそこで買ってくれといって断ったに違いない。「警視庁司法警察官」の肩書のある名刺を出し、見本刷りを要求したから、印刷所の係員はやむをえず「任意提出」したのだろう。一般の市民にとって、警察とはそれだけの圧力をもっている権力機関なのである。警官はそれを百も承知で任意提出を求めたのだ。こういう空気は、日本の中にますます拡がっている。
 たとえば、青森県の県立五所川原農林高校では校長の指示で小田実・小中陽太郎共著「反戦のすすめー高校生とベトナム戦争」(三一書房)がストーブの中に放り込まれ、“焚書”にされた。校長は職権をもって教員に命令したしたのではないだろう。直接本を燃やした教員が「いや校長、思想を燃やすことはできないのです。燃やすのは間違いです。」といったら、彼は教育委員会から職務命令拒否で罰せられるというわけではないだろう。だが、彼はそうはせずに、いわれるままに本をストーブにくべた。こういう空気は、日本の中にますます拡がっているのだ。
 
<日々の生活の中での闘い>
 表現の自由の問題の根本は、こうした条件、生活のすみずみまでおおっているこうした条件にあるのである。今、国会で公明党創価学会による出版の自由の妨害が大問題になっている。この問題を決して過小評価するわけではないが、しかし、ある民社党議員が脅迫電話を受けたといって「国会議員の言論の自由は憲法により保障されているんだ」といきまいた、というような記事を読むと、憲法が保障するところの表現の自由があまりにも矮小化されてしまっていることに暗澹となる。
 日々の生活の中にじわじわとおしよせてくる権力による事実上の権利抑圧、権利侵害と闘うことなしに、表現の自由はますます空洞化してゆくことだろう。
 「国家の仕事で忙しいんだ」といって抗議の言葉を聞こうともせぬ警官や、「危険な」本は燃やしてしまえば、その思想は煙となり、生徒は立派な国民になると考えているような高校教師、各地にますます増えているこうした野蛮人と闘い、それを増やしている現在の政策と闘うという具体的な日々の闘いに、言論の自由はかかっているのだ。
 
(つづく)
 
【お知らせ】
今年(2016年)のブログとホームページの更新は今日で終わりです。
来年は1月6日(金)から更新する予定です。
今まで更新は毎週行ってきましたが、来年はホームページとブログを開設してから10年目の節目の年になります。更新作業もしんどくなってましたので、来年からは隔週更新(2週間に1回)としたいと思います。
これからいつまで続けられるか分かりませんが、できるだけ情報発信していきたいと思っています。
よろしくお願いします。

今年の5月6日のブログ(No428 呪殺祈祷僧団四十七士「鎮魂―死者が裁くー」4月祈祷会にて2016.4.18)で、経産省前テント広場で行われた「呪殺祈祷僧団月例祈祷会」の様子を紹介した。
この祈祷会は定期的に開催されているが、経産省前テントが撤去された後の月例祈祷会には参加していなかったので、久ぶりに行ってみることにした。
この呪殺祈祷僧団とは・・・。

(祈祷会チラシより)
『呪殺祈祷僻目四十七士〈J KS47〉とは
【再結成】

1970年、日本列島を公害列島と化し、多くの人々に障害と死をもたらした水俣病、新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市大気汚染等々の重大な公害問題に立ち向かった仏教者を中心とする「公害企業主呪殺祈祷僧団」という集団があった。このすでに伝説化した「公害企業主呪殺祈祷僧団」をこのたび再結成する運びとなった。再結成にあたって「公害企業主呪殺祈祷僧団」を「呪殺祈祷僧団(JUSATU KITOU SOUDAN)」と改め、僧団員の数を忠臣蔵にちなみ四十七人とした。したがって、正式名称を「呪殺祈祷僧団四十七士」、略称を「JKS47」とする。
【理念】
「呪殺」とは、神仏のはからい、霊験によるものである。
「呪殺祈祷僧団四十七士〈JKS47〉」は、神仏による音霊・言霊に感応し、伝達することを使命とし、死者との「共存・共生・共闘」を理念とする。それは、神殺し、仏殺しであった神仏分離・廃仏毀釈にはじまる日本の近代の始めから現在に至るまでの夥しい負の遺産を継承し、敗者の視点に立ち、ひたすら死者の裁きを懇請し祈念することである。
「死者が裁く」とは、近代化の悪潮流としての生者エゴイズムを糾弾し、死者との共存・共生・共闘を唱えた上原専禄の『死者・生者』にある言葉である。
【活動】
戦争法案廃案!安倍政権退陣!原発再稼働阻止!悪しき者らに死者の裁きを!
これが当面の緊急課題だが、安保関連法案の根本に存在する安保条約、日米地位協定を見直し廃棄することが最大の眼目である。』
とのことである。
経産省前テントがあった場所は、今は工事用の囲いで囲われている。そして、警備員が警戒している。

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経産省前テントのメンバーは行き場を失ったわけだが、場所を経産省のがん間前に移して、歩道脇にイスを置いて、「テントここにあり」という横断幕を掲げて座り込みを続けている。

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今回の月例祈祷会は、その経産省の玄関前の歩道で開催された。「鎮魂 死者が裁く JKS47」の横断幕が経産省の玄関前に掲げられている。
呪殺祈祷僧団の遊撃的月例祈祷会が始まった。

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【開式の言葉】
作詞足立正生、作曲秋山道男の「海つばめ」をJKS47安國楽團が合唱いたします。どうぞご演奏よろしくお願いいたします。

【序奏 「海つばめ」】
法要に先立ち、鎮魂歌「海つばめ」(作詞:足立正生、作曲:秋山道男)がJKS安國楽團により歌われた。(歌:Saku-chang  伴奏:Saku-chang&秋山導男 サックス:末井昭)

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(歌詞)
夜明け海つばめ飛び啼く 陽の輝きが とてもかなしく 
かたくなな心に 風の音さえ突き刺さる
火照った頬には持ってこいの 凍て付いたアスファルトのベットがある
破れた旗を繕う銀の針はいらない
俺は暗闇で爪を研ぐのだ
ここは俺たちの戦場 ここは静かな最前線
夜明け海つばめ飛び啼く 朝焼けの街角に 木の葉風に舞う
真珠色した 血ヘドの荒野に 俺はちいさな炎を放つ
燃やせよ 夜明けを 燃やせよ 街の夜明けを
炎よここは 炎よここは 俺たちの戦場
炎よここは 炎よここは 静かな最前線

この「海つばめ」は、若松孝二監督の映画「天使の恍惚」(1972年若松プロダクション+日本アート・シアター・ギルド共同制作)の中で、冒頭、ナイトクラブで横山リエが歌っていた曲である。

【勧請(かんじょう)】(導師独唱 上杉清文)
本日、此処経済産業省前を道場と定め、死者が裁く祈祷会を主旨奉る。
(中略)
南無妙法蓮華経・・・・

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【読経 「妙法蓮華経 如来寿量品 第十六」】
(中略)

【奏楽】(末井昭 サックス演奏)
【表白文】(表白導師独唱 福島泰樹)
(聞き取れない部分は略)

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南無開迹顕本本門の本尊本門の戒壇本門の題目三大秘法総在本門八品上行所伝本因下種信行観心の南無妙法蓮華経。梵天帝釈日天月天四大天王、天照大神八幡大菩薩日本国内大小の神祇、一乗擁護の諸天善神等、殊には南無末法有縁の大導師主師親三徳高祖日蓮大菩薩摩訶薩、今月十一日小松原法難第七五二年の聖日を迎え慎み敬って、申して曰く。
福島は第一原発事故から五年が経ったが、歳月が過ぎた現在、事故避難者は未だ十万名を数え、原発関連死者は一千五百人に及ぼうとしている。然るに安部首相は大津地裁が下した高浜原発停止命令の仮処分を無視し、再稼働を進めてきた。十月十九日、新潟県知事選は柏崎刈羽原発の再稼働に反対する民意が圧倒的勝利を収めたではないか。これは一新潟県に留まらず、日本国民の総意に他ならない。あの福島の漁を追われ、家族に死なれ、我が家にさえ帰らぬ人々の痛苦に思いをいたす時、九州電力川内原発、四国電力伊方原発に引き続く高浜、美浜、玄海の再稼働を断固として許してはならない。
そして十月二十二日、戦中戦後を通して本土日本人から屈辱を強いられてきた沖縄県において、ゆゆしき事態が発生した。沖縄県東村米軍ヘリパッド移設工事に抗議する住民に向かい、大阪府警の機動隊員二人が
「どこつかんどるんじゃ ボケ 土人が」
「どこつかんどるんじゃ ボケ 土人が」
「どこつかんどるんじゃ ボケ 土人が」
「だまれ こら シナ人」
と恫喝したのである。
これは沖縄県民を収奪、制圧の対象としてしか見ない、これは沖縄県民を収奪、制圧の対象としてしか見ない国家権力による組織的犯罪である。しかも安部政府はあろうことか、これを差別とは見做さないという見解を下したのである。
国際法に違反して造られた米軍普天間基地は、ただちに閉鎖撤去しなければならない。そのためには断固、辺野古に基地を造らせてはならない。平和の名に偽装された安保法制を直ちに粉砕せよ。若き自衛隊員を戦地にやってはならない。若き自衛隊員を戦死させてはならない。若き自衛隊員に人を殺させてはならない。
ひと握りの大企業を優先し、国民を疲弊させ、国民に犠牲を強いる悪しきグローバリズムTPPを許すな。
死の商人と化した安倍晋三よ、原発の海外輸出を即時撤廃せよ。
死の商人と化した安倍晋三よ、原発の海外輸出を即時撤廃せよ。
広島、長崎、沖縄、そして本土空襲で焼き殺された人々。東北大震災、原発関連事故死者、億万の死者たちは、日本人を再び戦争に巻き込み、国土を死の灰で汚染する政官財の悪しき者たちを許しはしないであろう。
広島、長崎、沖縄、そして本土空襲で焼き殺された人々。東北大震災、原発関連事故死者、億万の死者たちは、日本人を再び戦争に巻き込み、国土を死の灰で汚染する政官財の悪しき者たちを許しはしないであろう。

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呪殺祈祷僧団四十七士に集結したわれら僧俗は、此処経産省を道場として、死者の願い死者の痛苦を代弁し、世界平和を祈念し、死者と共闘する回向祈祷法要を謹んで奉修する。
経に曰く「衆生刧盡きて 大火に焼くかるると見る時も 我が此の土は安穏にして 天人常に充満せり」。至心に供養し奉る戦災戦没・震災・原発・公害・刑死殉難横死の諸精霊追善供養証大菩提。「毎に自ら是の念を作す 何を以つてか衆生をして無上道に入り速やかに仏身を成就することを得せしめんと」重ねて祈願し奉る。「天諸童子 以為給使杖不加 毒不能害」「諸余怨敵 皆悉摧滅」「受持法華名者福不可量」(中略)
国賊退散ならしめたまえ。
国賊退散ならしめたまえ。
慎み敬ってこれを申す。南無妙法蓮華経
 
二〇一六年十一月十五日
再建呪殺祈祷僧団四十七士
謹んで申す。

【読経 陀羅尼呪】(澁澤光紀)

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「鎮魂」の横断幕の前で撮影する足立正生監督。どんな映画になるのだろうか?

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【唱題】(南無妙法蓮華経の御題目を一心に唱え奉る正行)
それでは、これより脱原発を祈願いたしまして経産省に向かって太鼓をたたき、御題目をお唱えして御祈願いたします。どうぞ御一緒に南無妙法蓮華経と御唱和よろしくお願い致します。
(南無妙法蓮華経の御題目を唱え太鼓を打つ)

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【祈願回向】(導師独唱 上杉清文)
(聞き取れない部分は略)
慎み敬って唱え奉る南無妙法蓮華経読唱し奉る妙法蓮華経
鳩るところの功徳、大災害、阪神淡路大震災、東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故、熊本地震等度重なる風水害、天災人災横死に遭いしところの諸精霊に回向し奉る。南無有縁無縁の諸精霊仏果増進追善菩提 南無妙法蓮華経南無妙法蓮華経。
又、未だ帰らぬ被災者、行方不明者の無事と、今日に至るも困難な日々の苦しみを強いられし方々に一日も早く平穏と安楽な暮らしが訪れることをここに祈念し奉る。
南無妙法蓮華経。
我ら一同は無告の民の声を聴かんと欲し、敗れし者の傍らに身を置かんとし、死者との共存共生共闘を理念として掲げ、ひたすら死者による裁きが下されんことを神仏に懇請祈念する菩薩行を実践せんと志すものである。願ごうところは仏国の〇〇(不明)、目指すところは立正安国の実現である。我ら一同、日蓮大聖人の末流に連なる者として、ここに国家勧行を成し奉り、日米安全保障条約、日米地位協定、数々の軍事的密約に基づく米軍基地の存続、原発再稼働と原発海外輸出、自衛隊の海外派遣等々を推進せんとする経産省を始めとする悪しき輩に死者の裁きの鉄槌を下し給わんことを祈念し奉る。
南無妙法蓮華経。

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今や米国に共和党のトランプ政権が誕生したことにより、日本の外交安全保障政策は東西冷戦終結以来の一大転機を迎えたとされ、66年も継続してきた、かっての占領下時代の米国に対する戦争協力体制、即ち、今日の在日米軍を中軸とした日米同盟が変更を迫られるとされる事態を、我らはこれを絶好の好機到来と考え、米軍基地、日本のこと、沖縄、原発、安保、自衛隊、天皇に至る未だ手付かずの困難な問題に、ついに日本の国民は本気で取り組まざるを得ないだろう。
仰ぎ願わくは、南無天下諫暁立正安国の大導師日蓮大聖人、正法治国、不邪誑人民、天下泰平、国土安穏、万民快楽この妙利を展転し、広く衆生を利益し給わんことを。
南無妙法蓮華経
我等一同、至心懺悔、無始已来、自他謗法、罪障消滅、道念堅固、信力不退、願以比功徳、(中略)南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経
平成二十八年十一月十五日
呪殺祈祷僧団四十七士JKS47
南無妙法蓮華経

【四弘誓願】
(中略)

【お題目三唱】
南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経

【呪殺祈祷僧団代表挨拶】(上杉清文)
本日はここ経済産業省前におきまして、私たちの菩薩行を実践せんと志す皆様方とともに、呪殺祈祷会を勤修申し上げました。
今まではちょっと離れましたところでこの法会をやっておりましたが、経産省前のこの場所におきまして祈祷会を勤修する運びとなりました。
経産省で働いている皆様も、この前をお通りの皆様も、私たちが月に1回ではございますが呪殺祈祷会を申しあげておりますので、どうぞ、やがては耳を傾けて頂き、私たちとともにお題目をお唱えし、ご祈願を賜りたいと存じます。
なお、来月は12月15日3時より呪殺祈祷会を勤修申し上げます。
本日は多数の方にご賛同賜りまして誠に有難うございました。
それでは最後に、開式前に歌いました「海つばめ」を皆さんとともに合唱したいと思います。

【終奏】
「海つばめ」の合唱

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(歌詞)
夜明け海つばめ飛び啼く 陽の輝きが とてもかなしく 
かたくなな心に 風の音さえ突き刺さる
火照った頬には持ってこいの 凍て付いたアスファルトのベットがある
破れた旗を繕う銀の針はいらない
俺は暗闇で爪を研ぐのだ
ここは俺たちの戦場 ここは静かな最前線
夜明け海つばめ飛び啼く 朝焼けの街角に 木の葉風に舞う
真珠色した 血ヘドの荒野に 俺はちいさな炎を放つ
燃やせよ 夜明けを 燃やせよ 街の夜明けを
炎よここは 炎よここは 俺たちの戦場
炎よここは 炎よここは 静かな最前線

【経産省前テントひろば代表挨拶】(三上 治)
(聞き取れない部分は略)

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毎月月例のこの祈祷会を楽しみにしています。ここに来て気持ちが洗われ、また、俗に言う「空気を入れる」というかそんな感じで、本当に有難うございます。
僕等、毎日ここで座り込んでいますが、自分の問題として受け止めていくのは、なかなか易しいようでやっぱり難しいので、家からここに通ってくる時に、自分にいろんな問いかけ、何で俺はこんな歳になってもこんな風に関わっているのか、あるいはこんな風にこだわっているのか、と思いながら通っています。そういう時に、皆さんと1ケ月に1回出会うのはとても楽しみです。
今日は南スーダンの方に自衛隊が駆け付け警護の閣議決定をするというような動きもありますし、また、何日か前にはインドの首相が来て日印の原子力協定を結んで、日本が原発輸出をするという動きが見えます。明らかに、アメリカのトランプの政権でいろんな形で動くのでしょうけれども、それとは別個で、現在の安部政権というものが本格的な意味で戦争に乗り出していく、あるいは日本が戦後、何らかの形で戦争に関わることに関して大きな国民的壁を作ってきた、そういうものを崩して海外に自衛隊を送る、あるいは武器輸出を公然とやる、こういうことはアメリカが日本に強制するという問題もあるでしょうけれど、それ以上に安部政権がそれなりに決意している。残念なことは、そういう問題が日本の政治の中では国民の意向とは無関係に進行していく。そういうことに対して国民的なレベルできちんと、そういうことは自分たちが決定するんだ、自己決定の問題なんだという形で抵抗している沖縄の人たちの問題があるんですけれど、残念ながら日本の中では原発問題もそうですし、自分たちの問題なんだ、自分ちが決めていく問題なんだという形で問題を問いかけ、そして行動し、そして自分たちとは無関係なところで物事を決定していく日本の権力機構というか日本の権力の在り方というか、これは伝統的な徳川時代からの政治の在り方なんでしょうが、これにちゃんとした闘いを挑んでいく、そうじゃないんだぜと挑んでいく、そういう闘いをやることの難しさということの中にあると思います。しかし、原発問題もそうですけれども、一番問題なのは、そのことの内容もそうですが、それを進めていく権力の非国民的な在り様に対して、きちんと闘いを挑んでいく、それには国民の声が必要だし、国民の自己決定の問題がなされなければいけないんだ、という一番原点に関わる闘いを僕等は粘り強くやっていきたいと思っています。
僕等はどういった闘いを続けていくかということをきちんと報告しながら、この闘いの場が持続せんというか、僕は大きな意味で現在の権力との戦いはやはり持久戦的な闘いをどうやるかという意味があるんだということで、持久戦的な闘いはどんな風に有り得るかと問いかけながら、やっているのが現状です。その意味で皆さんと共に毎月ここで出会うことを楽しみにしています。どうもありがとうございました。
(司会)
有難うございました。では、来月は同じく15日木曜日になります。経産省前3時より勤修致しますので。また、御参集のほどよろしくお願い申し上げます。
本日は本当に有難うございました。
(終)

【お知らせ】
来週のブログとホームページの更新はお休みです。
次回は12月23日(金)の予定です。

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