
(No308-1の続きです)
一つは2011年の3月に、あの想像だに出来なかった深刻な原発事故が起きてしまい、そしてそのことによって、たくさんの人が深刻な被害を受けた。ご存知のように関連死という方が3,400人くらいでしょうか、今既にいらっしゃいます。この関連死が、この事故にともなう死であるのかないのか、放射能で直接やられたかどうか、いろいろあるにしても、関係者は「この事故で直接死んだ人間はいない」などと言い始めている。違います。現に東電の社員が2名、事故が起きた当日に亡くなっていて、放射能が危険なものだから救い出しにも行けずに1週間以上にわたって放置されていた訳です。最初の犠牲者はこの方です。しかし、前後して放射能は福島を中心に降り注ぐ、そういう状況の下であっちに逃げ、こっちに逃げ、病院からも保養所からも老人施設からもそうせざるを得ないような状況があった訳ですけれども、そういう過程の中で亡くなっていく、無念の死を迎えざるを得ない。この関連死は福島県の方が一番多いんです。これは大変なことだと私は思います。にもかかわらず「死んだ人はいない」などと言われたら、本当にこの国はまともな政治があるんだろうか、そういう風に考えざるを得ない。
この経産省がその政治をやっている一部です。しかも先ほど申し上げたように原発を推進している一部です。ついでに言いますと、昔はここに原子力を規制する安全保安院というのがありましたけれども、今はない。規制庁というのが別に独立して出来てしまった。
ということはどういうことでしょうか。この経産省は大手を振って規制のことは何も考えずに原発を推進できる、そういう立場になったんですよ。彼らとしてはスッキリしたかもしれないけれども、よっしゃー経産省はやっぱい悪いじゃないかということを我々は言わざるを得ない。
最後に一言だけ申し上げたいことがあります。実は今日、泊原発、伊方、若狭、川内原発、この四つの原発立地からおいでになって、この経産省に対する重大なる申し入れ、抗議の文章をここに持参をしていただいた訳ですけれども、経産省はそこのちょっとした空地で、とにかく紙だけは受け取るみたいなこういう失礼な話をしている。私は、私個人の抗議文ならば、まあそれでもいいかと諦めるかもしれないけれども、今回の場合はそうはいかない。わざわざ飛行機に乗って、時間をかけて、この再稼働問題を中心とする意見を請願として出そうとしているのに、守衛だか職員だか分からない連中がここに来て、紙だけ受け取るということは許されることではない。国民に開かれた経産省、あるいは国民がこの人たちに言いたいことが言える請願権を彼らは認めていない。「1週間前に連絡があればよかった」などと腑抜けたことを言っていますけれども、安倍総理が演説したのは9月7日ですよ。今日は11日ですよ。たった4日。そういう状態の下で、そういう抗議文を、あるいは申し入れ書を受け取らないということについて、逆に私どもも、そんな状態で渡せるかということで、逆こちらも本日渡すということを拒否いたしました。この点についてはいろんなご意見があるかもしれませんけれども、止むを得ざることとして、そうせざるを得ませんでした。9月19日に改めて場所を設けることに一応なっていますけれども、本日については、やらないということを決めさせていただきました。
テントとしてはこの経産省に何を言いたかったのか。言いたいことはたくさんあるんですけれども、たった一つだけです。安倍が先ほどウソをついたと申し上げましたけれど、このウソについて一番良く分かっているのは経産省なんです。茂木経産大臣が少なくとも、東電の次くらいには良く分かっている。何が分かっているかと言うと、汚染水が外洋に漏れているということです。これについては十分承知なはずです。記者会見でもそういう風に認めています。ということは、その上に頂く安倍総理が「ブロックされている。閉じ込められている」と言ったけれども、「これはウソなんです」と茂木さんが訂正をしなければいけない。
そういう訂正を全世界に発信しろという私たちからの要請でありましたけれども、これも今回は出さないで、19日に出します。
これから先、もし原発をやらないということであればいいのですけれども、やるんだということである限り、テントは撤去しないし、みなさんも闘いの意志と闘いそのものを止めないだろうということを私は確信してご挨拶に代えたいと思います。
ありがとうございました。』
安倍総理の国際オリンピック委員会総会での発言はウソだ!
街宣車のスピーカーから、渕上代表の怒りの声が霞が関に響き渡っていた。
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