今年の2月4日、明大土曜会の定例会が開催された。明大土曜会は偶数月の第1土曜日に開催しており、毎回いろいろなテーマについて関係者から話を聴いたり、議論したりしている。参加者は明大のOBが中心とはなっているが、オープン参加で、他の大学OBや若い世代まで幅広い方々が参加している。当日は30名近くの参加があり、大学生など若い世代の方が10名ほど参加した。
2月4日の主な議題は「労働組合について」と「沖縄訪問打ち合わせ」であったが、今春の統一地方選挙に向けて、「介護」に取り組む候補者を応援するアクション「介護と地域」について説明があったので、今回のブログではその内容を掲載する。
【アクション「介護と地域」応援団への参加のお願い】
前田和男
我々がずっとテーマにしてこなかった問題が、ついにここまで来たかということで「介護」です。若者たち以外はもうこの領域に入ってきている。私も三派全学連世代ですけれども、いわゆる「団塊の世代」ですね。戦争を知らない子供たちだけれども、戦争を知っている大人から生まれた子供たちです。
それが2025年に全員75歳以上になります。つまり「後期高齢者」です。「後期高齢者」というのは何かと言うと、5人に1人は身体がおかしくなります。更に4人に1人は認知症になる。そういう問題が目の前に来ているにもかかわらず、年初のニュースでも若干報道されましたが、実は国の方では着々と我々が「後期高齢者」に入ることに対処しよう、要するに早く「あの世」に送りたいという動きが、どうも厚生労働省社会保障局の介護保険部会で検討されています。なおかつ、成田悠輔というふざけ野郎が「老人は全部自決しろ」と発言している。若い人が生きづらいのは、我々ジジババがのさばっているからだ、というとんでもない言説が行き渡っているわけです。我々はいつ、それこそ狛江のバアサンじゃないけど殺されるかも分からない。そんなことされる前に、我々は断固として立ち上がらなければいけないということで始めた運動です。
我々が、この問題を真正面から取り上げて、このテーマについて今度の統一地方選挙で戦ってくれる人を応援して行こうということです。
「自分は立候補できないけれども応援はするよ」という方は、一口2千円で応援団にご参加いただきたいというお願いであります。
具体的に何をやるかと言うと、今度の統一地方選挙に出てくれる人にこういう呼びかけをします。
2025年問題に取り組みを。
それから介護保険の歴史的改悪が始まって、若い世代はまだお金を払わなくていいけれど、40歳を超えると介護保険料を取られるわけです。結構な金額です。これをどんどん悪くして、要するに国が狙っているのは、身体が悪くならない人間にしか介護保険は使わせないようにするわけです。ところが一番肝要なことは、メンタルな問題もあるわけ。これについては一切支援しないという改悪が進んでいるわけです。この間、上野千鶴子さんたちと一緒に院内集会で反対運動をやったおかげで、国は一応引っ込めました。しかし、これは厚生労働省及び国のいつものやり方なんです。いったん引っ込めるんです。引っ込めた後、何年かして出してきて実行してしまうという形なんです。断固としてこれは阻止したい。
それから地域に、私たちが認知症になろうと、身体が悪くなっても住めるような街づくりをして欲しいということです。
何でこんなことをやっているかと言うと、日本は老人から政治的権利を奪っている。アメリカはいろんな問題はある国だけれども、年齢差別禁止法というのがあるんです。年齢による差別を撤廃しなくてはいけない。歳を取ろうと若かろうと関係ないんですよ。ところが某政党も70歳定年制を設けているわけです。我々は75歳だけど、とても立候補できない。「お前らは出るな」という話。我々年寄りは投票だけしていろ、投票マシーンだ。要するに「自分で自分の主張をしてはいけない」そう言っているわけです。こんなふざけた制度はないので、私たちはそういうものはおかしいと。当事者として発言できる者は政治運動すべきだし、政党もそれを認めるべきだと。多選とか老害はマズイけれども、例えば土屋源太郎さんが「沖縄問題は大変だ。議員になりたい」と言ったら、ヨシヨシと言うくらいにしていかないと、世の中は良くなりません、若者のためにも。
よろしくお願いします。
二木啓孝
前田さんが大言壮語しましたが、もっとちっちゃい話です。ちっちゃいから身近なんです。
区議選が東京でありますが、そこで東京で最低2人区議を出そうということです。
今後、介護する側からされる側になった時に、地域で何なのかという話なんです。地域の中で介護施設に入ればというイメージでしょうが、今の介護保険というのは、金がかかるから地域にどんどん渡してしまおうということなんです。今認知症の話がありましたが、介護は要支援1・2、それから介護1・2・3・4・5とあるんですが、認知症は元気だけどボケているわけです。そうすると介護の対象じゃないんですね。
このアクション「介護と地域」というのは、地域に移管されたところ、それから介護の問題を地域で考えようということです。
今、中央区でと考えていますが、中央区は区議が30人いますが、介護の質問をする人はほとんどいない。1,2回質問したのは「れいわ」の女性議員だけで、あとの政党は国政みたいなことを言っているわけ。何で国政みたいなことを言うわけ?ということで、小さなところで「介護と地域」という話です。
公約は1本だけ、「介護」。そういう風な形で、ちいさな地域の中で介護の問題を、当事者で語れる議員を作ろうということで2千円のカンパをいただきたいということと、当事者として出る方がいればということで話をさせていただきました。よろしくお願いします。
【当日配布された資料】
アクション「介護と地域」応援団への参加のお願い
今春の統一地方選挙にむけ「アクション『介護と地域』」を立ち上げます。趣旨と概要は以下のとおりです。応援団にご参加いただきたく、お願い申し上げます。
<趣旨>
2年後の2025年、700-800万人ともいわれる団塊世代が全員「後期高齢者Jとなり、医療・介護に大きな負荷をかけると懸念されています。この「2025問題」に対し、国は、2024年度にむけた介護保険の改悪に見られるように、団塊世代の「切捨て」を目論んでいます。一方、既成政党は70歳定年制の内規を設け、団塊世代の政治的表現を事実上阻んでいます。
団塊世代は、対処を国や政府に委ねるのではなく、当事者として主張すべきは主張、介護をふくめて自分の老後は自分で決められる、そんな風通しのよい社会を次世代に残して逝くべきではないでしょうか。
そのための初動策として今春の統一地方選挙で当事者の代表を支援し、シニアが自己決定権を行使できる地域社会を展望したいと考えます。
<具体的手法>
1 以下の問題意識と課題に共感する候補者に支援を行なう。
*年齢と党派は問わない。
2本プロジェクトに賛同し支援する応援団を起ち上げる。
<共有・共感すべき基本政策メニュー>
●「2025年問題」に取り組む
●介護保険の歴史的改悪(2024年施行)に反対する
●地域に高齢者の居場所と出番をつくる
介護難民はつくらない!地域の拠点病院や訪問介護施設と連携
買い物難民はつくらない!→ 地域の生協組織と連携
●自分たちの老後は自分たちで決める、そんな社会を次世代に残す
●認知症に優しいまちづくり
くスケジュール>
2月 基本戦略体制づくり 賛同人と応援団を募る
3月シンポジウム(著名賛同人と立候補予定者で)★オンライン併用
5月 当選者した議員にたいして、2025年問題についてアンケートを実施、マスコミに発信し、当該問題の社会化をはかる。
<参加費>
一口2000円
三菱UFJ銀行永福町支店(金融機関コード0005、支店コード347)
普通口座 口座番号0241096 マツザキケンゾウ(松崎健三)
※ご協力いただける方は上記口座へ参加費の振込をお願いいたします。
また、ご意見などがあれば zenkyoutou@gmail.com までお寄せください。
【お知らせ その1】
2月4日の明大土曜会に参加した労働組合の方から、以下の行動への参加の呼びかけがありました。
「3.3反戦春闘首相官邸前行動」
3月3日(金)18:30~
集合場所:首相官邸前(東京都千代田区永田町2-3-1、東京メトロ「国会議事堂前」駅下車)
主催:労組反戦行動実行委員会
連絡:全水道東京水道労働組合 電話03-3814-3795/FAX03-3815-5341/全国一般・全労働者組合 電話03-3234-1816/FAX03-3234-3026/
全国一般東京東部労働組合 電話03-3604-5983/FAX03-3690-1154
みなさんの日夜のご奮闘に敬意を表します。昨年10月21日にわたしたちが呼びかけた「国際反戦デー首相官邸前行動」へのご協力に心より感謝申し上げます。
同行動には28の労働組合、政党、市民団体、弁護士、議員らがご賛同いただき、当日は180人のご参加をいただきました。
実行委では同行動の成功を確認すると同時に、ロシアとウクライナとの戦争がいまだ停戦に至っていない現状と、日本政府が中国や朝鮮への敵視キャンペーンを煽りながら憲法改悪と大軍拡に突き進んでいる情勢を踏まえ、引き続き労働者・労働組合が先頭に立った反戦運動を継続・拡大していく必要性を確認しました。
そこで2023年の「春闘」において、職場における賃金や労働時間などの労働条件の改善だけにとどまらず、労働者・労働組合が戦争反対の声をあげていこうと、以下の「3.3反戦春闘首相官邸前行動」を呼びかけることとしました。同行動へのご参加とご協力をよろしくお願いいたします。
【お知らせ その2】
「続・全共闘白書」サイトで読む「知られざる学園闘争」
●1968-69全国学園闘争アーカイブス
このページでは、当時の全国学園闘争に関するブログ記事を掲載しています。
大学だけでなく高校闘争の記事もありますのでご覧ください。
現在17大学9高校の記事を掲載しています。
●学園闘争 記録されるべき記憶/知られざる記録
このペ-ジでは、「続・全共闘白書」のアンケートに協力いただいた方などから寄せられた投稿や資料を掲載しています。
「知られざる闘争」の記録です。
現在12校の投稿と資料を掲載しています。
【お知らせ その3】
ブログは概ね2~3週間で更新しています。
次回は3月3日(金)に更新予定です。